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下水処理のしくみ

更新日:2021年03月31日

 下水道のない頃、家庭の排水が流れても川や海が美しかったのはなぜでしょうか?それは、家庭の排水が水路から小川をへて大きな川に流れ、最後に海に注いでゆくあいだに、水中に顕微鏡でしか見ることのできない生き物(微生物)が、流れ込んできた汚れ(有機物)を食べて(酸化・分解・吸収)くれるからです。

下水を浄化する微生物たち 下水を浄化する微生物たち

下水を浄化する微生物たち

 このように、川が他の力を借りずに川に住んでいる微生物の働きで、川を美しく保つことを”河川の自浄作用”といいます。

 下水処理場もおなじ微生物の働きを利用した方法で下水を処理しています。川や海が汚れてしまうのは、多くの人々が集まる街からたくさんの汚水が川に流れ出して、河川の自浄作用だけではきれいにならないからです。

 美しい自然を守るために、下水処理場では自浄作用の能力を高めてたくさんの下水をきれいにしています。さらに、ろ過(砂に水を通してにごりをとる方法)やオゾン処理(オゾンガスで汚れを分解する方法)を使えば、”せせらぎ”や”小川”もよみがえります。

下水処理のしくみ

 沈砂池で砂を取り除いたあと、最初沈殿池で小さなゴミや砂を沈めます。エアレーションタンクでは下水と微生物のかたまり(活性汚泥といいます)を混ぜて空気をふきこみます。すると活性汚泥は水の汚れを分解して大きなかたまりとなって最終沈殿池で沈められ、下水がきれいになります。最後に塩素を使って消毒してから川や海へ流します。このようにして、汚れの90%以上が取り除かれます。 

この記事に関するお問い合わせ先

伊丹市上下水道局整備保全室下水道課工務グループ
〒664-0881伊丹市昆陽1-1-2(局庁舎2階)
電話番号072-784-8074 ファクス072-784-8213